全国連絡会は、文部科学省担当課と面談を行い、調査研究協力者会議委員と学校図書館議員連盟役員に要望書と2016年アピールを送付しました。
学校図書館の整備充実に関する審議のまとめ(素案)に関するお願い
日頃より教育及び学校図書館の充実に関心を寄せ、検討を重ねていただいておりますこと 深く感謝申し上げます。
○ また、地方公共団体によっては、学校司書を配置する方策として、公共図書館や民間業者から職員を派遣している事例もある。学校図書館法に規定されている学校司書として想定されている者は、学校設置者が雇用する職員である。
教職員が校長の指揮監督下で勤務するのに対して、派遣職員は公共図書館長あるいは派遣会社代表者の指揮監督下で勤務している。派遣職員が学校図書館に適切に携わるためには契約内容を十分に検討し学校等との事前の協議・調整等が十分に行われることが重要である。
私たち学校図書館を考える全国連絡会は、幾つかの自治体で行われている学校図書館運営 の外部委託の事例を学び、その問題の多さに驚き、学校図書館は校長先生のリーダーシップ の下で適切に運営されることが重要であることをずっと訴えてまいりました。7月9日に開きました第20回集会でも、参加者一同の賛同によるアピールに、その点を特に盛り込んでおります。アピールの内容と外部委託の問題点を明確にしている市民のレポートを見ていただき、自治体の責務を安易に放棄することを促すような記述は削除し、下記のように変更をいただくようお願い申し上げます。
○また、地方公共団体によっては、学校司書を配置する方策として、公共図書
館や民間業者から職員を派遣している事例もある。しかし、学校図書館 法に規定されている学校司書として想定されている者は、学校設置者が雇用する職員でなければならない。
「学校図書館図書整備5ヵ年計画の継続・拡充を求める集い」
―新聞、図書、学校司書の充実に向けた第2次行動―
主催:学校図書館議員連盟、学校図書館活性化協議会
日時:2016年4月21日(木) 16時半〜17時半
会場:衆議院第1議員会館多目的ホール
河村建夫氏(学校図書館議員連盟会長)の挨拶、笠浩史氏(学校図書館議員連盟事務局長)小松親次郎氏(文科省初等中等教育局長)の報告があり、阿刀田高氏の講演が行われた。
阿刀田氏は、『日本の識字率の高さをもっと誇れるように、その子が持つオリジナリティーを発展させていけるのが学校図書館である。個のクリエイティブを育てるために学校図書館には学校司書が必要である』と発言された。
その後、会場からは森田盛行氏(全国SLA理事長)が「国際学校図書館協会2016年東京大会」への参加が呼びかけられ、松井正英氏(学校図書館問題研究会事務局)が学校司書の現状や専門性を発言された。
この集会では、学校図書館議員連盟から文科大臣への要望が配付された。学校司書に関する要望内容は「学校司書の配置ならびに時間単価の改善を促進すること」が挙げられている。
文部科学省が学校図書館の充実・学校司書養成等について通知
2016年11月29日に、文部科学省は各都道府県・指定都市教育委員会教育長、 各都道府県知事等宛に初等中等教育局長名で「学校図書館の整備充実について(通知)」を出した。
これは、同省に設置された「学校図書館の整備充実に関する調査研究協力者 会議」の報告を受けて定めた「学校図書館ガイドライン」「学校司書のモデ ルカリキュラム」を告知し、これを参考に教育委員会や学校等に学校図書館 の整備充実を推奨するものである。
・学校図書館の整備充実について(通知) http://melmaga.mext.go.jp/c/xzQ018q002J5
また、各国公私立大学長・各公私立短期大学長・放送大学学園理事長宛に「学校司書のモデルカリキュラムについて(通知)」を出し、学校司書の養成 等を行う教育機関へ、モデルカリキュラムを踏まえた授業科目開講や履修 証明プログラムの実施などを求めた。
・「学校司書のモデルカリキュラム」について(通知) http://melmaga.mext.go.jp/c/3pF018q002J5